投稿者 ug3fuji 2011/07/21
松本城天守群は国宝指定されています。言い換えれば松本城は国宝で、国宝松本城です。
よく、特に日本人のお客さまに国宝って何って聞かれて答えに困る事があります。
国宝ってどの様な物でどの様に決まるのかネットで調べてみました。
★文化財保護法では,文化財を「有形文化財」, 「無形文化財」, 「民俗文化財」, 「記念物」及び「伝統的建造物群」と定義し、これらの文化財のうち,重要なものを重要文化財,史跡名勝天然記念物等として国が指定選定し重点的な保護の対象としています。このほか,近代を中心にした身近な文化財建造物を登録有形文化財に登録し,保護に努めています。下表にその体系をまとめています。(文化庁HPより引用
国宝はこのように体系づけられた重要文化財のなかでも、ことに歴史的、芸術的、学術的に秀でた作品が指定されます。まさに日本の宝である国宝は、次のような経緯で誕生します。
①国宝の定義と歴史 現在の日本の国宝は、昭和 二十五年(1950)に制定された「文化財保護法」にもとづき指定されています。2001年6月現在、国宝指定を受けている文化財は1059件(国宝を含む重要文化財は1万2240件)で、内訳は、絵画488 、彫刻123 、工芸品252 、書跡・典籍・古文書280 、考古資料39 、歴史資料1 、建物209件です。そして毎年、数件が新たに指定され、国宝に加えられます。国宝の指定条件は、まず重要文化財に指定されていることが前提で、そのうち特に歴史的、芸術的、学術的に優れたものが選ばれます。 国宝を誕生させているこの「文化財保護法」のルーツは、明治時代初頭にさかのぼります。廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)の波を受け、古来の文化財の数々が破壊されていた明治五年(1872) 、政府は「古器旧物保存方」を布告、文化遺産の調査を始めます。明治三十年(1897)には「古社寺保存法」を制定。重要度の高い文化財を「国宝」に指定(建築物は「特別保護建造物」に指定)し、保護にのり出しました。 そして昭和四年(1929)、この法律は「国宝保存法」と改められ、寺社や宝物を「歴史の証徴、芸術の模範」とみなし、寺社の所有物に限定されていた指定枠は、国公有、私有の文化財にもひろげられました。そして、戦後に法隆寺金堂壁画など文化財の消失が続いたのを機に、昭和二十五年に「文化財保護法」が成立。それまでの国宝約7000件はいったん重要文化財となり、そのなかから新たに国宝が選定指定され、現在に至っています。 ②国宝はいかにして指定されるか 国宝は、文部科学大臣によって指定されます 。文化庁では、建造物課と美術学芸課に所属する専門官が各地の文化財の保存状態などを調査し、研究者の意見などを参考に国宝の候補作品を吟味して、年度ごとに国宝指定の原案を作成します。この原案は、文化財保護審議会で討議されます。ここで出された答申にもとづき、毎年6月頃の官報告示によって正式に新しい国宝が誕生、重要文化財も新たに指定されます。 (講談社「国宝の旅」より引用)